ほっけは𩸽と「魚」に「花」と書くことから、花の咲く季節に多く水揚げされる魚です。
ほっけには大型の高級魚シマホッケと大衆魚のマボッケがあります。
私の住む北海道では、ゴールデンウィークの前後から初夏を迎える6月にかけてほっけの水揚げが続き、鮮魚店やスーパーの魚コーナーに生のほっけが並びます。
この春から初夏に獲れるほっけがマボッケになります。
1.生のほっけが魚コーナーに並ぶ北海道
ほっけは国内では一般的に干物や開きが販売され、塩焼きで食べられることが多いといわれています。
干物や開きにされる理由はほっけは鮮度が落ちやすく、鮮度が落ちたほっけは身の臭いが悪臭に近いほど悪くなるためです。
北海道では、獲れたてのほっけが1匹150〜250円で店頭に並びます。
冷蔵や輸送の発展で本州でも生のほっけが店頭に並ぶこともあると思いますが、魚コーナーの一角を占有するほどではないかと思われます。
2.かつてはもっと安く庶民的だったほっけ
ほっけはここ10年で大きく値上がりしました。
かつては多くが水揚げされ、私たちの食卓に上がっていたほっけは15年前に比べ80%程度の資源が減ったともいわれています。
10年以上前の北海道では、ほっけは3匹1パックで100〜150円で販売されていました。
私が子どもの頃は、ほっけのフライ、ほっけの塩焼き、ほっけのハンバーグと連日でほっけ料理が続くこともあり値段も安いことから庶民の味方でした。
現在の価格では、とても大量のほっけのフライを揚げることはできませんね。
3.ほっけの本当の旬は?
ほっけは春から初夏にかけて多く水揚げされますが、本当の旬の季節は異なります。
ほっけの旬は11月から2月の終わりの産卵前までが最も美味しい時期になります。
その後、産卵を終えたほっけは餌を食べるために大挙して浅瀬へ近づくことから春から初夏にかけて水揚げが増える時期になります。
旬ではありませんが、これからの季節のほっけも調理の仕方によってはとても美味しく食べることができますよ。
4.この時期のほっけを美味しく食べる料理は?
この時期のほっけは脂ののりはいまいちですが、淡白でクセのない味と骨が取りやすく食べやすいのが特徴です。
そんなほっけを美味しく食べる料理をいくつか紹介します。
・ほっけのフライ
・ほっけのハンバーグ
・ほっけのすり身の味噌汁
これらはかつては北海道で家庭に上がっていたお袋の味です。
ほっけのフライは塩コショウをまぶして臭みをとったほっけに卵をつけ、パン粉の衣をつけて揚げる料理です。
付け合わせのキャベツと一緒に、とんかつソースで食べるとご飯が進みます。
ほっけのハンバーグは、切り身にして皮を取ったほっけをすり潰し、コショウを強めにまぶして作る魚のハンバーグです。
こちらも、とんかつソースによく合います。
魚の臭いが気にならない方は塩とレモンで食べるのも良いですよ。
最後はほっけの味噌汁です。
ハンバーグの時と同じくすり身にしたほっけ、ネギと豆腐を入れた味噌汁です。
少々生姜を入れるのが臭み消しのポイントになります。
これからの時期、スーパーで生のほっけを見かけた時にはぜひ北海道のお袋の味をお試し下さい。